根治が難しい副鼻腔炎(ふくびくうえん)
副鼻腔炎(ふくびくうえん)とは?
鼻の中は、「鼻腔(びくう)」と「副鼻腔(ふくびくう)」という空洞で出来ている。
副鼻腔は、鼻の中心に大きくある鼻腔のさらに奥にある。頬の内側や眉間、そしてこめかみのあたりまで狭く広がっている。
そのため、一度問題が起こると通気性や浄化作用などが一気に落ち、炎症が起きる。これが 副鼻腔炎(ふくびくうえん)だ。
画像出典: じんのうち耳鼻咽喉科
副鼻腔炎の種類
副鼻腔の炎症は、2種類ある。
- 「急性」副鼻腔炎
- ウィルスや細菌などが原因
- 一過性の炎症(数週間で治る)
- 「慢性」副鼻腔炎
- 通称:蓄膿症(ちくのうしょう)
- 長期的かつ繰り返し炎症
- 原因は、様々(例:長期的不衛生によってたまった膿、自己免疫疾患による炎症、アレルゲン吸引によるアレルギー反応)
EGPA闘病者の多くが経験する 好酸球性副鼻腔炎は、それ自体が指定難病に認定されている自己免疫疾患。
増えすぎた好酸球がポリープ(鼻茸)やミューカス(粘液)を勝手に作り出し、自分の体を攻撃する。そして、鼻奥から喉へ流れ落ちるミューカスにより、気管支炎も引き起こす。
また、耳と鼻はつながっているため、耳の内側(耳管や中耳)の炎症も引き起こす。(好酸球性中耳炎)
本記事に関連するEGPA症状
- 好酸球性副鼻腔炎
- 嗅覚障害・味覚障害
- 鼻茸・ポリープ
- 鼻汁
- 頭痛
- 歯やあごの痛み・顔面の腫れ
- 肩の異常な張りなど
- 好酸球性中耳炎
なお、次に紹介するセルフケア方法は、急性副鼻腔炎や、膿や嫌な匂いを併発する蓄膿症にも効果がある。
副鼻腔炎を改善するセルフケア(オススメ順)
鼻の中を保湿する「サイナスジェルスプレー」
特定機能病院・嗅覚専門医推奨
「サイナスジェルスプレー」は、大学病院の嗅覚専門医師による紹介。サイト管理人も利用中。
透明なジェル状なので、鼻腔の奥に長く留まる。そのため 保湿効果が高い。よくあるスプレータイプの点鼻薬と大きく違う点だ。
もっとも重宝している点鼻型の保湿液。長く副鼻腔炎に悩む人は、ぜひ一度試していただきたい。
なお、一般のドラッグストアではあまり販売していない。処方箋薬局などでは一部取り扱いがあるが、現在、Amazon・楽天・Yahoo!ショッピングでも取り扱いがある。ポイントやギフトポイントが使えるので、オンラインの購入が断然安い。なお、Amazonが最安値。
亜鉛サプリで嗅覚・味覚を回復
特定機能病院・嗅覚専門医推奨
都内の大学病院の耳鼻咽喉科の医師によると、嗅覚障害に陥っている人の中で、亜鉛の欠乏症 が多い傾向があるそうだ。
亜鉛欠乏かどうかは、血液検査に亜鉛項目を足してもらうことで判定できる。実際、サイト管理人も、嗅覚障害が数ヶ月続いた際、血液検査をしたところ、亜鉛欠乏症になっていた。サプリの摂取を開始したら、1週間で嗅覚が回復した。それ以来、亜鉛サプリを取り続けている。
自己免疫疾患なので嗅覚障害に時々陥ることはあるが、数ヶ月という異常な期間はなくなり、回復も早くなった。
加湿器(アロマ・ディフューザー)
好酸球性のぜん息の場合、お風呂場で呼吸が楽になることはないだろうか?
鼻の中だけでなく、部屋の空気を加湿することも重要だ。吸う空気の湿度が高ければ、歯の中の保湿もできる。また、好酸球は本来は外部のウィルスやアレルゲンを攻撃する白血球の一部なので、ホコリが舞えば副鼻腔炎は悪化する。
個人的なオススメは、『無印良品』のアロマディフューザーだ。オススメポイントはこちら。
- 加湿する(6−8畳ならOK)
- アロマにより、嗅覚復活の喜びを味わえる
- タイマーあり(3段階)
- 暖かな光で癒される(2段階)
なお、エッセンシャルオイルも無印にある。オススメは『ローズマリー』&『レモングラス』のミックスと、『ユーカリ』だ。
ただし、広いリビングなどは、加湿機能がある空気清浄器でないと部屋の湿度は上がらない。
濡れタオルを部屋にかける
お金をかけなくても、水またはお湯で濡らしたタオルを部屋の高い位置に掛けておく(エアコン下などが良い)と、部屋を加湿できる。冬は、寝る時必ず濡れタオルを利用している。
夏場の場合は逆に高温多湿は呼吸を苦しくするため、適度に除湿・適切な温度にするようにしよう。
まとめ:自分でできるケアがある
副鼻腔炎は、回復が難しい。特に慢性の場合は、処方箋薬やステロイド点鼻の効果を上げるためにも、今回ご紹介したようなセルフケアは必須である。
副鼻腔炎のケアは、他にもたくさんある。ご経験者の中で、これぞという方法があれば、ウェブサイトおよび各種ソーシャルメディアの公式アカウントに、ご連絡ください。